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追憶~【ユメノ・ナイト】~・白兎

……暗い闇の底から目が覚めた気がした。

遠くのほうでかすかに、人の笑い声と楽しげな音楽が流れているのが聞こえる。

そっとまぶたを開くとそこには満天の星空が広がっていた。

まだぼんやりとして横たわったまま、あたりを見渡す。

地面はゴツゴツしていて、薄暗くてよく見えない。

ここは何処なのだろう……?

周りに人の気配はない。

遠くにチラホラにぎやかそうな光が点灯しているのが見えた。

「う……」

しばらくして、自分の体が動かせないことに気がついた。

起き上がろうとするが、起き上がれない。

しかも、体じゅうが痛い。それにすごく寒い。

そうこうするうちに、薄暗さに目が慣れたのか視界がだんだんハッキリしてきた。

バタバタともがき苦しむような格好で懸命にあたりを見渡す。

「…………」

……はじめて自分が今置かれている状況を理解した。

辺りには一面山のように、ぬいぐるみやビスクドール、シッターロボットたちの残骸がころがっていた。

さっきの地面のゴツゴツは、この者たちだったのか……。

きっと役に立たなくなったか、不必要になって捨てられたのだろう。

だが自分も同じだ。

私は一見、うさぎのぬいぐるみのような形をしている。

もっとも、耳はちぎれ、背中に生えていたらしい翼もすすけ汚れて、もはや何色だかわからない。その上ワタもとびだしてしまっているが。

……今までニンゲンに傷つけられた記憶が走馬灯のように駆け巡る……。

不思議と、憎いだとか悲しいという感情は湧き上がってはこなかった。いや、それほどまでに疲れていた。

私はもう……。

少しずつ視界が薄れていく。

静かに瞳をとじようとした。

―――だが。

自分の体が、ふわりと浮いた気がした。

……暖かくてやわらかい……それになんだか甘くていい香りがする……。

「うわぁ。かわいいぬいぐるみちゃん!」

少女の瞳が目の前にあった。





◆つづく◆

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