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追憶~【ユメノ・ナイト】~3

イルミネーションの光に照らされた、彼女の瞳が揺れている……。

哀しげな横顔が、儚くも美しい……。そう思ってしまった。

そういえば、家には彼女以外誰も居ないようだった。

こんな夜にこんな小さな女の子を独り残して、家の者は何処へ行ったのだろうか……。

彼女が私の体をキツく抱きしめる。

……苦しい。

小さな体が震えている。

ポタ……

私の体に何かひと粒の熱い雫がこぼれ落ちてきた。

彼女の涙だった。

「……ゴメンね。すぐになおしてあげるからね」

気がついて急いで涙を拭い、恥ずかしそうに彼女は笑った。

――ゴソゴソ。

クローゼットの中からソーイングセットを持ち出してくる。

「えっっと……」

おぼつかない手付きで針に糸を通し始める。

……逃げたい。強くそう思った。

「ちょっとガマンしててね~」

ガッ!と体をわし掴みにされた。

終わりだ……。

私もここまでか。

私はまぶたをとじた。



―――チクリと感じたのは一瞬だった……。

すぐに体は暖かさで満たされていった。

とても優しい、不思議な気持ち。

ふわふわとして何か心地よいものに包まれているような気分だった。

心に甘くていい香りを吹き込んでもらったような気がした……。

ちぎれた耳を繋げてもらい、ワタも沢山詰めてもらった。

背中の羽はきっと白だろうからって、新しく天使の翼を付けてくれた。

……お世辞にも上手いとは言えないけれど。

何故だかとても嬉しかった。

それから首に綺麗な赤いリボンを結ってもらい、頭にキラキラした王冠ものせてもらった。

なんだか誇らしげな気分だ。

私は腕を動かしてみた。

……動いた。

今度は脚を動かしてみる。

動く。

「……あれ?」

不思議そうな瞳で彼女が見つめている。

私はくるりと舞い、彼女に挨拶をしてみせた。

「ボンジュール。お嬢さん」






◆つづく◆


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