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追憶~【ユメノ・ナイト】~4

私は深くお辞儀をしてから、ゆっくりと頭を上げて尋ねた。

「ワタクシはちょっぴり不思議なぬいぐるみです。貴方の名前を教えてくれませんか?」

彼女は目を丸くしたまま動きを止めている。

……いきなり名前を聞いたのは失礼でしたでしょうか。

「できればこちらから名乗りたい処なのですが、ワタクシにはまだ名前がありません」

微動だにしない彼女。

「よろしければ貴方に名前を付けていただきたい」

彼女は私を凝視している。

もしかしたら、……また捨てられてしまうかもしれない……。

そんな不安が頭を過ぎった。

不意に彼女が両手で私の体を持ち上げてくる。すると瞳の色が一瞬にして変わり、キラキラ輝き出した。

「うわぁ~。すごいすご~い!しゃべってるっ!」

「あ、あの……」

私を高く持ち上げて部屋の中でくるくると回りだす。ヒラヒラした彼女のミニスカートがふわりとめくれ上がる。

ぴたりっと止まり、

「わたし、ミュウ!」

……突然見せた満面の笑顔に驚いた。

ですが、まさかそれは本名ではありませんよね?

「いえ。できればフルネームを……」

「ミュウミュウ!」

さっきと変わらない無垢な笑顔をこちらに向けてくる。

……この家に上がる時、【愛夢】と書かれている表札を見たことを思い出した。

まぁ、いいでしょう。後で証明書か手帳か何かを盗み見てやれば済むことです。

「……こほんっ、ではMsミュウさん?ワタクシに名前を付けてはくれませんか?」

「ぬいぐるみちゃん、お名前ないの?」

「ハイ」

私が言うと考える様なそぶりを見せ、

「ん~と、じゃあナイト!」

言われるがままにされているのもシャクだと思い、

「それは何か特別な意味があって言っているんですか?」

「ううん、夜にみつけたから」

……なんて安易なっ!

もう少し考えてはくれませんか!?

「……イヤ?」

「いいえ」

こんなちいさな女の子にそれは無理なお願いですね。潔く諦めましょう。

「じゃあ決まり!キミは今日からナイトだよっ!!よろしくね。ナイト~♪」

こうして私は彼女の【ナイト】となった。



結局、夜が明けても彼女の家族は帰っては来なかった。

私は何日かをこの家で過ごした。

彼女が私の名前を呼ぶ。

彼女が私を抱きしめる。

彼女が私の頬にキスをする……。

ただそれだけのことなのに、

……とても嬉しかった。

きっと幸せってこういう気持ちかもしれません。



……だが、

そんなささやかな幸せも、長くは続きませんでした……。






◆つづく◆


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