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~星ワタリ篇~【朧月夜・夢現参光年】

蒸気機関車はゆっくりと走りはじめ、空を登って行く。

窓の外には星空が広がり、いつの間にか景色は宇宙空間へと変わっていた。

驚きで、引きつるメアリ。

と、とりあえず、席に座ってミュウを休ませなければ。

そう思いながら、車両の扉を開けたメアリの目に、さらに驚くべき光景が飛び込んできた。

――それは乗客たちの姿だった。

タコのようなイカのような生物たちに、動物たちが二足歩行をして、言葉を交わしている。

人間のように見える者たちは、耳が動物か何かのようであったり、頭に角のようなものが生えている。

顔から滝のような汗が流れるメアリ。

俺は夢でもみてるのか? それともこれはまだゲームの続きか?

何はともあれ、たまたま空いていた一番後ろの席に腰を落とすメアリである。



「乗車券のご確認を致します」

その声にビクッとした。

前のほうの乗客が、車掌に乗車券を切られていた。

――まずい!

焦るメアリ。

自分の服の中をあさる。が、乗車券はおろか一銭すら持っていない。

「あの、乗車券のご確認を……」

慌てているうちにメアリの目の前に車掌がきてしまった。

それはさっき窓から声をかけてくれた車掌さんだった。

顔が真っ青になってしまうメアリ。

と、車掌さんはメアリの腕に抱かれていたミュウのことが目に入った。

「――その少女は、ご病気なのですか?」

口ごもってしまうメアリに、車掌さんはにっこりと優しい笑顔を向けた。

「どうぞ良い旅を」

お金も渡していないのに、既に乗車確認がなされている券を二枚渡された。

ん? 大人一枚に……小学生一枚?

思わずミュウの顔を見てしまう。

……冗談、だよな?

……。

「お、おい。あんた」

次の車両へと向かおうとする車掌を、メアリは引き止める。

「はい?」

「いいのかよ? こんなことして」

受け取った乗車券を握りしめて、他の乗客に聞こえないように小声で話す。

「大丈夫ですよ? だって、無いのでしょう? お金♪」

よく見ると、その車掌は顔の皮膚がまるで樹木のようだった。

髪の毛は緑色の葉か草である。

体からは所々に小枝が生えて、よく見ると小鳥まで止まっていた。

ただの人間ではないことは明らかである。

「わたしもこの道長いですので、そういったお客様には慣れていますしねェ~」

「あのよ、あんた、もしよかったら……」

「はい~?」

他に物をたずねる者などどこにもおらず、藁をもつかむ気持ちで切り出した。

「いくつか質問させてもらってもいいか?」

車掌さんは驚いたように瞳を丸くした。





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