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†††闇王子と人形姫の不思議な鏡迷宮†††【夢前夜】

少女・ミュウは毎夜毎夜、同じ夢を見る。

それはこんな夢だ。



夜。空には綺麗な満月が浮かんでいる。

気が付くと傍らに、白っぽいシャツを着た少年が居る。白銀の髪が眩しい。

前髪で隠れて顔はよく見えない。

ミュウはその少年と手を繋いで、一緒に商店街を歩いている。少年がこちらに向き直る。

「私もそちらのイチゴ味が召し上がりたいです。ひとくち分けてはくれませんか?」

いつの間にか少年とミュウは、ソフトクリームを手に持っていた。

ミュウはピンク色で、少年は白。

外見と似合わない、まるで大人のような言葉使いに驚きながらも、

「だめぇ~、ストロベリーだけはあげられないのぉ~」

分けてあげなかった。

……ミュウは後悔することになる。

……わたしはいくらでも食べられるんだから、このくらい分けてあげればよかったのに……。

あ。

ふと、街角のウインドウに目が行った。

「うわぁ~、かわいぃ~~♪」

ショーケースに白と黒のうさぎのぬいぐるみが仲良く並んで飾られている。

「ほしいなぁ~」

少年が値段の書かれたタグを覗き込む。

「……お高いですね。無理ですよ」

「そうだよね、えへへ……」

ミュウは諦めることにした。

それにもうすぐ夜明けが来る。もう帰らなければならない時間だ。

ふたりは手を繋ぎ、また歩きだした。

しばらくすると、薄暗い少し不気味なトンネルに辿り着いた。

「うわ~、こわいよぅ……」

少年は意に介す様子もなく、そのまま進んで行こうとする。

ミュウは思わずブルッと体を震わせて、少年の腕にしがみついてしまった。

「ふふふ……」

「どうして笑うの?」

……少年は答えなかった。

トンネルを進んで行くと、向こう側から明かりが見えてきた。

ひた、ひた、ひた……。

何の音だろう?足元を見ると、ミュウは少年が裸足であることに初めて気が付いた。

と、そこまできて。

ぴたり。少年が前を見据えたまま立ち止まった。

「此処ですね……」

よく見ると、少年は首に包帯を巻いている。今までシャツだと思っていた服も、白いパジャマであるらしいことが分かった。

すると、異常なほど白く輝きだす少年の身体から、無数の紅い染みが滲み出してきた。

「ちょうどこのトンネルを抜けた処でしたね」

――ミュウは気が付いた。……気が付いてしまった。

「うん……」

「此処で貴方は私を殺したんですよね」

瞬間、少年の瞳が黄金色に光を放った。

ああ……。わたしは人殺しだったんだ……。

そう思った途端、少年の身体から炎が燃え盛った。手を繋いでいるミュウの体にも燃え移ってくる。

でもミュウは手を離そうとはしなかった。

だって、ミュウはあなた無しでは生きて行けないから……あなたと一緒にいることがミュウにとっての幸せだから……。あなたの傍にいきたいと思うから――。

だが、

『――ミュウさん!』

この少年とは別の少年の呼ぶ声が聞こえた。



そこで夢は終わりをむかえた。


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