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†††闇王子と人形姫の不思議な鏡迷宮†††【夢十二夜】

部屋のドアを開けると、そこには長い長い螺旋階段が続いていた。

すり鉢状に円を描き、終わりなど到底、想像もつかないほどに、深く暗く……。

「なんなんだ、これは……」 先頭に立つメアリが思わず声を漏らす。

果てしない底から微かな風が吹いている。

上は……。 天井は今にも崩れ落ちそうに亀裂が走る。 だめか……。

どうやら、下へ降りるしかないらしい。

メアリは右腕でミュウを抱きかかえて、左手で柩の鞄をかつぎながら走りだす。後ろにナイトも続く。

くそ……。一体何がどうなってる? 考えるメアリ。

この柩の鞄を開けた後、三人はそれぞれの部屋へ向かい床に付いた。

眠りに付こうとしたところ、何か様子がおかしいと部屋を飛び出したら――、 これだ……。

ゲームだと……? ふざけやがって……。

「メアリ!」 斜め隣りを走っているナイトが呼びかける。

左手で杖を使いながら、右手で器用に分厚い紅い本をめくりページに目を落としている。

「この書物……。ゲームをおこなう上での説明書、と聞きましたよね」 ちろりとメアリに目線を向ける。

「ああ、確かトラベラーズ・ダイアリーとかなんとか言ってた?よな」

「中身を一通り見てみたのですが、何も書いてありません」 右腕で本を抱えて、それをメアリに付きつける。

「全くの白紙デスよ!」

目の前に指し出されたページの中身は、本当に何も無い、真っ白だった。

「なにぃー!?あの気色の悪い死神めっ!!」 絶叫メアリ。

と、胸のあたりで何かモゾモゾと感触が走った。

「み、みぃ~;;」 メアリの胸ポケットから、ぷるぷる震えながらひょっこりと顔をのぞかせる。

「あぁ!?こいつ!こんな所に隠れてやがったのか!!」

死神ファントムが残していった、ピンク色の不思議な生き物。小さなハートさんだった。

「コラ!!これはどういうことなんだ! 吐け!!」 今にも襲い掛かり、かぶりつきそうな勢いでハートさんに叫び散らす。

「みみみ、みゅぃ~~;;」 小さな羽をパタパタさせて懸命に抵抗する。 が、たいして何も効果が無かった。

「さっさと吐かないと桃饅頭にして喰っちまうぞっ!!」

「メアリ……仮にも女性(?)なのですから、乱暴な真似は……」

そう言いながらも、ナイトはこっそり指をくわえて思っていた。

ももまんよりも、苺大福のほうが良いなぁ……。

すると、 激しい揺れとともに後ろから騒音がした。

――!! 足元が揺れ体勢を崩しそうになる。 振り返ると後ろから徐々に、階段が崩れ始めていた。

それはまるで、三人を追いかけてくるかのように……。

「みみっ;;」 急いで再びメアリの胸ポケットへと非難するハートさん。

……まずい……。

「メア――!?」 メアリは力任せにぐいっと、ナイトの細い腕を思い切り引っ張った。

そのまま猛スピードで階段を下へと駆け抜ける。

身長190cmを勇に超えるメアリ。そして160cmにすら届かないナイト。

必然的にナイトの小柄な体は、一瞬浮き上がったかと思えば引きずられたりを何度と無く繰り返す。

「うがっ……メア……ひでぶ……っ」

後ろから何か分からぬ奇声が漏れるが、かまう暇もなく、メアリは走り続ける。

階段はどんどん崩れ、メアリの速さでも間に合わない。すでに足下は崩れ去ろうとしている。 くそっ……。

今度はナイトの体を自分の胸に引き寄せ、力一杯抱きしめる。

「な……っ!? なに考えてるのデスか!?こんな時に!! ~~この変態っ!!」

突然のことに顔を真っ赤にするナイト。

「馬鹿っ! 勘違いするな!」

え……。

気が付いた時には、ナイトの体は宙に浮いていた。 遠くに、さっきまで自分がいたはずの足場が見えた。

「――うぎゃあアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

……悲痛な叫び声が空中の芯に天高く轟き、遥か底のほうへと消えていった……。




砂埃と、地面の饐えた土の匂い。

「……う……」 しばらくして体中に痛みを感じながらも、三人は目を覚ました。

「なんて乱暴な……。助かったから良かったものの、大怪我でもしたらどうするのデスか……」

ゆっくりと起き上がりながらメアリを睨む。

「どっちにしろ、あのままだったら墜落してたぞ。 それに――」 メアリが視線を前にやる。

そこには巨大な門……金の装飾が施された分厚い扉が立ちはだかっていた。

「また……、悪趣味デスね」 チッと舌打ちをする。

歩み寄り。 メアリが手を触れてもビクともしないほど、固く重い。 「これを開けろということか……」

ナイトは、まだぼんやりとして座り込んでいるミュウに目を向けた。 「ミュウさん……」

が、 そこにビシッと、ふたりを引き裂くようにして地面に亀裂が走った。

――!!

ビシビシと激しい音を立てて揺れ、地面が割れてふたりが離されていく。

「――ミュウさん!!」 手を伸ばすが、間に合わない。

地面は上と下へと分かれてしまった……。

……揺れは一旦そこで治まった。

ミュウは上からナイトを見下ろしている。

「ミュウさん、大丈夫です。ワタクシが受け止めます。そこから降りてきてください」

ナイトは見上げて優しく微笑む。

でもミュウはその場から動こうとしない。

「大丈夫です。後ろに腐った下僕のメアリも付いています。たとえワタクシが受け止められなくとも、何とかしてくれることでしょうvv」

「おい、コラxxx」 扉が開かないかと物色しながらも、つっこむメアリ。

だが……。 再び地面が揺れ始める。周りの壁にも亀裂が入り出す。

「おい!早くしないとヤバイぞ!!」 いよいよ焦るメアリ。

「ミュウさん、早くこちらへ」 両腕を広げて待ち構えるナイト。

――だけど……、ミュウは冷めた瞳で、ナイトを見下ろしていた……。

「だめ……行けない……」

「……ミュウさん……?」

遠くのほうから建物が崩壊していく、騒音が迫ってくるのが聞こえる……。


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