●サイトのご案内 ●作者プロフィール ●お問い合わせ ●グッズショップ ●リンク集 ●掲示板! ●日記ブログ
■【世界観】 ■【登場人物】 ■【イラスト★】 ■【小説】 ■【漫画?】 ■【詩♪】 ■【その他】 ◆新着記事◆


闇王子と人形姫の不思議な鏡迷宮【夢現一時】

――辺りが真っ白な光に包まれる。

激しい騒音と揺れとともに、巨大な扉が今、開かれる。

目の前に、ザアッと沢山の天使の羽根が降り注ぐ。 刹那、真っ白な少年の姿が目に映りこんだ気がした。

風の勢いに押されて、ナイト、ミュウ、メアリの三人は扉の外へと倒れこんだ。

小さな家だったはずの、城砦と化した建物が崩れ去っていく。

砂埃にまみれて、ゆらりとメアリが体を起こす。

「ナイト? ミュウ?」 心配して、すぐさまふたりがいるであろう方向へ目を向ける。

砂埃が少しずつ晴れて、視界がだんだんはっきりとしてくる。

が、ハッとして思わず声を止めた。

……地べたに座り込んだまま、ナイトがミュウを抱きしめていた……。

うつむいて、金の髪で瞳は隠れて、表情は読み取れない。 ……でも……。

「ナイト……?」

ナイトの胸に抱きしめられて、何か冷たいけれど、でも暖かい雫のようなものが零れ落ちてきた。

それが見上げているミュウの顔に伝う。

ナイトの頬から、たくさんの涙が流れ出していた……。

「ナイト……泣かないで……」

「ミュウ……様……。ミュウ姫様……」

うなされるかのように名前を呼んでいる、ナイトの頬にそっと手を添える。

「ミュウ、もうあんなこと言ったりしないよ?……ずっとナイトといっしょにいるから、だから……っふえぇ……っ」

つられてミュウまで泣き出しそうになる。

そんなふたりのことを黙って見つめるメアリ。 その視線を眩い何かが遮った。

「!?」 見ると、無造作に投げ出されてしまっていた、紅い書物・トラベラーズダイアリーが淡い光りを放っていた。

これは――!?



――遥か上空から、そんな三人を眺めていた死神ファントム。

「あ~あァ、第一関門は突破されちゃったかァ……」

餞別にとミュウから奪い取ってきたブローチを手に、中身を開ける。

「ミュウ……まさかキミが、こんな物を持っているなんて……」

中には【誰か】の笑顔。写真らしき物が入っていた。

そこに、一筋の風が吹き、ブローチが幾つもの砂の粒となり消え去っていった……。

「所詮は幻、かァ……」

呟くとファントムは長いローブを翻し、自らも幻のように姿を消した。


↑☆★拍手を送る★☆

にほんブログ村へ
▲ランキング参加中♪▲
お気に召しましたら応援クリックしてくれると、更新の励みになって嬉しいです★☆彡(*^_^*)
★彡☆彡★彡☆彡